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皆さん、こんにちは、メロウです。
今回はReaperを使って、プラグイン・エフェクタの使い方などをもう少し詳しく解説してみたいと思います。
Audacityではエフェクトは後掛けしか出来ませんでしたが、ReaperやCubaseなど、いわゆるDAWと呼ばれるソフトを使えば、プラグイン・エフェクタを噛ませた様々な処理が簡単にできます。
また、ソフトウェアは自由度が高いため、手間や費用をかけずに様々な音作りを試してみることが可能です。tokyo/wp-content/uploads/1907effectin.jpg” />
そのために、まずインサートとセンド(センドリターン)という二通りのプラグインの使い方を理解しておくことが大切で、これを知っていればプラグインがより楽しくなります。
要はエフェクタをどこに入れて、どのように出力するかという問題なのですが、簡単にいうと、インサートというのは元の音源に対して直接エフェクトをかけて出力する方式で、センドというのは元の音源をエフェクタに送り、その戻り値を出力する方式です。
一般的には、イコライザーやコンプレッサーのように原音の音声レベルを調整するようなプラグインはインサートで使用し、リバーブやコーラスなど装飾系のプラグインはセンドで使用しますが、それ以外にもインサートとセンドには大きな違いがあります。
原音に対し直接エフェクトをかけるインサート方式では、必然的にエフェクトのかかった音声に対し更にエフェクトをかけていく直列方式でしか使用することができません。ですから
音源 → エフェクタA → エフェクトB → エフェクトC → 出力
という流れになり、原音はどんどん変化していきます。
ところがセンド方式の場合、原音は変化しませんから、
エフェクタB →
エフェクタC
のような並列での使い方が可能になり、インサート方式では不可能な音作りができます。
例えば、趣きの異なったリバーブをいくつか使用するような場合、インサート方式だと元の音源がどんどん変化ていくので、最終的な出力はモヤモヤした音になってしまいがちです。
ところが、センド方式で個別にエフェクト加工した音源をミキサーに送り、最終的にそれぞれの音量を調整して出力するというテクニックを使うと、原音の芯を失わずに、違った効果をかけ合わせたアンサンブルのようなエフェクト加工が可能になるわけです。
イコライザー → コンプレッサー → コーラス → リバーブのように効果の違ったエフェクタをチェーンにして使用するのであれば、インサート方式でもほとんど差はでませんし、実際、ハードウェア・エフェクタを使う場合なら普通は直列に繋ぎます。
ですが、並列処理を後でミックスするという方法は、理屈として知っておくだけでも面白いので、Reaperを使って試してみたいと思います。
ではまず、インサート方式でやってみましょう。
Reaperの場合だと、トラックパネルの入力エフェクト設定の方でプラグインを入れると、元の音源に直接エフェクトを掛ける事になります。
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一旦FXで設定したプラグインをすべて削除するかFXをOFFにし、入力エフェクト設定の方でプラグインを入れてみて下さい。
この状態で録音再生すると、FXでプラグインを入れた場合と同じ音が出力されますが、実際にはエフェクトのかかった音声が直接録音されていて、元の音源は残っていません。
ハードウェア・エフェクタで説明すると下図の様な接続になり、②の位置で録音している事になります。
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前回の実験では、ReaperのFX(センド方式)でプラグインを入れてみましたが、実は音源の後ろにプラグインを噛ませただけで、まだ実質的なセンドの処理にはなっておらず、上図の①の位置で録音していたに過ぎません。
ですから、どちらの方法でプラグインを噛ませても最終的に出力されるのは同じ音声になります。
これを実質的なセンド方式にするには、もう一つ以上のトラックが必要になります。
下手な説明より、実際にやってみれば簡単に理解できるかと思います。
tokyo/wp-content/uploads/1907reaper-etrack.jpg” />まず、最初のトラックからすべてのプラグインを削除します。
次に、新しいトラックを作り、そのトラックのFXで使いたいプラグインを選択します。(このトラックをエフェクトトラックと呼びます)
その後、最初のトラックパネルのルーティング設定ボタンからルーティング設定ダイアログを出し、センドの追加でトラック2を選びます。
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これでトラック1に入った音源データがトラック2に無加工で送られ、トラック2ではトラック1から送られたデータにエフェクトが掛かって出力されるようになりました。
なお、エフェクトトラックには入力デバイスからの音声は必要ありませんから、エフェクトトラックの録音動作設定を「録音:出力」にし、出力タイプをステレオなどしておきます。
さて、これで仕組みはわかったかと思いますが、エフェクトトラックを一つしか作らないこのやり方なら、トラック2からエフェクト加工された音声が出力されるだけで、実際の出力内容ははこれまでと同じものです。
ですから効果を出すためには、更にトラックを作り、別のエフェクタを登録し、それぞれのエフェクトトラックからの出力をミックスするという流れになります。
ただし、録音と同時にエフェクトをかける方法では、遅延などの問題もありそれほどキレイな音作りが期待できません。
そこで、普通は一旦録音したデータを後で加工していくわけですが、仕組みを理解すれば、同じことがAudacityでも可能なことが分かります。
Audacityで生音トラックの複製を作成し、それぞれのトラックに別のエフェクトをかけ、後でそれらをミックスするというやり方です。
こうすると、原音に何度もエフェクトを重ねるのとは違い、数種類のギターのアンサンブルのような音作りが可能になります。
DTMで音作りをするのならば、エフェクトトラックを使いまわすなど、ReaperのようなDAWが活躍しますが、アコギの宅録を中心に考えれば、この辺の操作性はAudacityに分があるように思います。
どちらにせよ、エフェクタの使い方として案外気づかない事も多いので、知っておくと少しだけ音楽の幅が広がりますよ。
デジタルの世界では加工しだすとキリがないので、基本的には一期一会の一発録音で、その時限りの音を大切にしたいという主義ですが、たまには趣向を凝らしてみるのも楽しいものです。
数年前から動画投稿しています。よろしければtokyo/wp-content/uploads/1100YouTubeMZ.gif” />も覗いてやって下さい。
『Reaper基礎講座 プラグイン(インサートとセンドリターン)』 に対するコメント
こんにちは!!
センドリターン、もう目から鱗と言うよりも感動を覚えております
もちろん、昨日届いたマイクで早速やってみましたとも(笑)
ハードエフェクタの世界では
アコギと言うこともあって直列でほぼ違和感なく、
センドリターンはあまり使っていませんでした
なのでREAPERでのセンドリターンは思いつきもしませんでしたw
また、これまでモノラルであるマイク音源にステレオエフェクトをかけるのに
マイクトラックを強制ステレオに設定していましたが
エフェクトトラックをステレオミックスにすることで
原音を変えずにステレオエフェクトを生かせる等々・・・素晴らしすぎる
ほんとにメロウさんの記事を読んでて良かった!!!
近いうちに、今回購入したマイクの紹介とともに
ここで教わったことの実戦訓練(笑)の様子をブログにしてみようかと思ってます
そのときはまたご案内しますね
ziziさん、こんにちは。
ここまで喜んで貰えると、とても嬉しいのですが、まだまだ弱小ブログなんで、恐らくほんの数人にしか読んで頂いてないのが悲しいところです^^:
記事にしたい事はたくさんあるのですが、案外手間がかかるので、どんどん他の事がおろそかになる毎日。いつか報われると信じるしかないんですが・・・
それにしても、わざわぜUSBマイクまで買って追体験されるとは・・・ziziさんの報告ブログ、楽しみにしています。
早速ですが、記事にまとめてみましたw
こちらでコメントさせていただき始めたときに自ブログの宣伝とうつってもいけないなあと思い
これまでご案内を避けて参りましたが、
これを機にご交流いただければとてもうれしいです!!
https://zizii2015.blogspot.com/
なお、記事中でメロウ・ゾーン様もご紹介させていただいてます
事後承諾となりましたが、不都合などありましたら教えてくださいね!
早速拝見させて頂きました。
いやぁ~、もう目から鱗と言うよりも感動を覚えております^^;
私には、これほど手の混んだ記事を書き続ける自信もなく、不甲斐なさが身にしみます。
たくさんのコンテンツ、これからゆっくり楽しませて頂きます。
クラッシュ以前の記事も目にしたかったなぁ・・・