ギターの録音について考える

ギターの知識機材

tokyo/wp-content/uploads/1000mura-icon.gif” width=”80″ height=”80″ />皆さん、こんにちは、メロウです。

今回はギターの音を録音する手段について考えてみたいと思います。
録音は色々と奥の深い問題ですが、何に録音するべきか、というが今回のテーマです。

練習時に録音していて一番欲しいのは、気になる部分に戻ってすぐに再生できる機能です。
がむしゃらに弾く事も必要ですが、自分の演奏を弾いては聴き、聴いては弾く、という繰り返しが有効だと思っている私には、これがとても重要なのです。
その意味では、どんなに高性能でも、手軽に再生できないレコーダーは私にとって役に立ちません。

tokyo/wp-content/uploads/1904LR10.jpg” />録音機材としてラジカセの時代まで遡ると話が長くなりすぎますが、S-92を手に入れた頃から話を始めると、最初はTASCAMのLR-10という小型のデジタルレコーダーを使ってみました。
コンデンサーマイク内蔵で手軽に録音でき、チューナー機能やメトロノーム機能の他、何種類かのリバーブも内蔵しているモデルでした。
また、取り込んだ音源はピッチを変えずにスロー再生が出来るため、耳コピにも役立つというのがこの機種の売りでしたが、実際に使っていたのは普通に録音して再生するという機能だけでした。

しかしその録音再生機能も、聞き返したい位置に戻るのが面倒で、スピーカーに繋がないと満足な音量も得られないため、不満は募るばかりです。
とはいえ、これはこの機種に限ったことではなく、よほど大きなディスプレイをもった機種でもない限り、この手の機材で思いのままに再生をコントロールするのは不可能だといえます。

tokyo/wp-content/uploads/1904Q2HD.jpg” />その後、録画を兼ねて、ZoomのQ2HDというデジタルハンディレコーダーも使っています。
この機種は内蔵のマイクや録画機能が優秀で、今でも絵撮りには活躍していますが、やはり再生機能には不満が多く、再生する時はメモリーカードをパソコンにつなぎ直していました。

昔は練習中の録音といえばラジカセが主流でしたが、手軽に再生するという事ではラジカセの方が使い勝手が良かったとさえ思えます。

今どきは、こんな機材を購入しなくても、スマホ一台で手軽に録音が可能ですし、画面も大きいので、それなりに再生もしやすくなっています。
ですがスマホの内蔵のマイクでは純粋にギターの音だけを拾いにくく、内蔵スピーカーでは満足な音質も得らませんし、指先のコントロールでは思いのままに再生というわけにも行きません。

で、そうした経緯を踏まえ、ごく普通にたどり着いたのがパソコンにソフトウェアで録音するという方法でした。

前回のお話でも書きましたが、パソコンなら常時録音状態でも記憶メディアやバッテリーの容量を気にする必要がなく、マウス一つで手軽に望む部分を再生できます。
もちろん、ファイルに保存したり、音源を編集したりということも容易ですが、何より手軽に再生出来るのがメリットです。

これを実現するために高価な機材も必要なく、パソコンとパソコンに繋げるマイクさえあれば、あとはフリーウェアで必要にして十分なパフォーマンスを得られます。

パソコンで録音するためのソフトウェアは多数ありますが、私は「Audacity(オーダシティ)」というフリーウェアを使っています。
似た傾向の「SoundEngine」というソフトや、フリーで使えるDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)も多数ありますが、やりたい事が限られている私には、Audacityより使い勝手がよいソフトはありませんでした。

tokyo/wp-content/uploads/1904audacityB.jpg” />録音ボタンをクリックするかRキーを押せば録音が始まり、停止ボタンをクリックするかスペースキーを押せば録音が止まる、という単純明快な操作性。
録音中はリアルタイムで録音波形が更新されていき、録音後はマウスのワンクリックでその位置から再生が始まります。
機能は豊富なのに、基本的な部分は直感的な作業ができるように単純化してあるのは見事です。

使い方を解説したサイトもたくさんありますが、とりあえず録音再生するだけなら、特に学ぶこともなくすぐに始められます。
私にとっては、このソフトがなかったら今後ギターを続けていく自信がないくらい素晴らしく、しかも無料で、Winodws、Mac、LinuxとOSを選びません。

ちなみに、AudacityはASIOドライバに対応していないので、高音質なハイレゾ録音などには向かないという話もありますが、オープンソースのフリーウェアなんで自分でコンパイルし直せばASIO対応にすることさえ可能です。一般的なギター録音では必要のない音質レベルだとは思いますが・・・

唯一の不満といえば、Audacityはいわゆる波形編集ソフトという分野なので、録音後に音源を加工するのはお手のものですが、一般的なDAWのようにプラグインによるエフィクターやイコライザーを噛ませたリアルタイムの出力や録音ができない事。
まぁ、ハードウェアエフェクタしか使っていない私には問題がないのですが・・・人によっては絶対欠かせない機能かも・・・

パソコンで録音するにあたって、必ずしも必要なわけではありませんが、できればオーディオインターフェイスは用意した方が何かと好都合です。
オーディオインターフェイスというのは音を取り込んだり出力するのに特化したPCの拡張機器です。

パソコンには標準で音声出力端子やライン入力端子の他、USB接続端子などが用意されていますが、それらはマザーボードに付属したおまけ程度の能力しかありませんので、少しいい音を聴いたり録ったりしたかったら、まず最初に揃えたい機器の一つです。
マイクから音を拾うのではなく、ピックアップからの出力をパソコンに録音する場合にもオーディオインターフェイスは必需品なります。

tokyo/wp-content/uploads/1904UR242.jpg” />オーディオインターフェイスは各社から様々な機種が発売されていますが、熟成している分野なのでどの機種でも十分な能力があり、機能的にもそれほど顕著な差はありません。
ただ、日本では最もユーザー数の多いSteinberg(Yamaha)製のオーディオインターフェイスは、サポートや解説も充実しているのでが何かと安心ではないかと思っています。

ちなみに私はオーソドックスなSteinbergのUR242という機種を使っています。弟分のUR22mkIIでも機能や音質の差はありませんが、UR22mkIIは電源供給がUSBバスパワーで、入力チャンネル数も少ないのでUR242の方がよろしいかと・・・さらに余裕があれば端子数の多いUR44がベストかもです。

オーディオインターフェイスを購入すると、デジタル音源を編集するDAWと呼ばれる高機能のソフトウェアが付属してくるのが一般的です。Steinbergの場合はCubaseのAIというのバージョンのDAWがついてきます。
ギターの音を録音するだけなら、こうしたソフトは機能が豊富なだけに操作が煩雑になりがちですが、新たな出費なしにフリーのプラグインエフェクターなど使ってみたかったら、これらのDAWやフリーのDAWを使う必要があります。

フリーで利用できるリバーブやコーラスなどもたくさんあり、初めてエフェクターを試してみようという方には、エフェクターがどんな効果を生むのか、などを分かりやすく理解できるので、簡単な使い方などもいずれ紹介したいと思っています。

数年前から動画投稿しています。よろしければtokyo/wp-content/uploads/1100YouTubeMZ.gif” />も覗いてやって下さい。