知られざるギターチューニング

ギターの知識

tokyo/wp-content/uploads/1000mura-icon.gif” width=”80″ height=”80″>皆さん、こんにちは、メロウです。

今回はあまり知られていないギターチューニングのお話をしたいと思います。

tokyo/wp-content/uploads/1903onsa.jpg”>私がギターを始めた頃は、まだ音叉(おんさ)が主流の時代でした。
最初に5弦を音叉のA音に合わせ、そこからハーモニクスなどを使って少しずつ他の弦を合わせていく、というのが標準的な方法だったわけです。
当然耳だけが頼りですから、本人はその気でもかなりいい加減なチューニングだったのかも知れません。

tokyo/wp-content/uploads/1903polytune.jpg” alt=”” width=”240″ height=”160″> 表示が見やすいので好んで使っている
TC Electronic の Polytune。
数年前エフェクターを買った時に
キャンペーンでついてきました。

その後、デジタル式のチューナーが普及し、チューニング作業はとても簡単になりましたが、その頃はまだダイヤルでベース音をあわせる方式でした。
それが今では、弦を弾けばそれがどの音程なのか瞬時に表示してくれるクロマティックチューナーが当たり前になっています。

そんな便利なチューナーが1000円以下でも購入でき、スマホのアプリでも同様の事が出来ます。
ちなみに、この手の物はサウンドハウスさんが一番取扱量も多く、価格的にも最安値の場合が多いようです。
安いものでも性能的には大差ないので、好みで選べばよいかと・・・

それはともかく、ここで改めてチューニングの方法をご説明するつもりはありません。
今回お話するのは、あまり知られていないギターチューニングの裏話です。

取り敢えずノーマルチューニングを例にしてお話すると、1弦から6弦へと E/B/G/D/A/E という設定になります。
そして今、チューナーを使い、各弦を正確にこの通りにあわせた状態だとします。

では、そのままの状態で、いずれかの弦の12フレットを押さえて弦を弾いてみて下さい。
ギターは各フレットで半音ずつ上がりますから、12フレットは開放弦より12度、すなわち1オクターブ高い音が出ます。

ですが、この音をチューナーで測ってみると開放弦の1オクターブ高い音程より数ヘルツ上下している場合があります。
というより、少しずれている事の方が多いのではないでしょうか。

他の弦で試してみても、すべての弦がちゃんとオクターブ高い音にピッタリあっているのは稀です。
弦によって少し高い場合もあれば、少し低い弦があるかも知れません。

では次に、1フレットで試してみます。
ここでは本来、開放弦より半音高い音が出るはずですが、どの弦でも本来の半音高い音より若干高い音が出る事が多いのではないでしょうか。

その他のフレットでも試してみて下さい。
全ての弦の全てのフレットが、出るべき音程にピッタリというのは奇跡でしかありえないかも知れません。

今度は、例えば5フレットにカポタストをつけて調べてみます。tokyo/wp-content/uploads/1903capo.jpg”>
この場合はほぼ間違いなく、各弦が少し高い音程になってしまうはずです。

カポをつけて演奏する時は、カポをつけた状態でチューニングすればいいのではないか、という問題ではありません。
これはカポなしで演奏中に5フレットをセーハするのと同じ状態ですから、その時は音程が若干高くなっているということなのです。

このようになるには、それぞれ理由があります。
ギターは基本的には弦長の変化で音程を作っている楽器ですが、押弦する位置や弦の数によってブリッジ部分にかかる張力が変化します。
特にカポやセーハの場合は、一度に全部の弦に圧力がかかるわけですから、音程が高くなるのが当たり前なのです。

もちろんギターの製作者やメンテナンスを行う方は、より正確な音程が出るように調整をします。
tokyo/wp-content/uploads/1903saddle.jpg”>例えば皆さんがお持ちのギターのサドルを観察すると、まっすぐ直線的な場合もありますが、大抵は様々な形状に整形されています。
これはオクターブチューニングといって、12フレットを押さえて弾弦した時に正確にオクターブ高い音が出るように、弦長を調整した結果です。

ですが、いくら正確に合わせても、使う弦やその日に湿度等によって微妙なズレがでます。
ほとんどが木材でできたギターは、気温や湿度で簡単に伸縮しまから、ある意味ピッタリと合わせるということ自体がナンセンスなのです。

だからといってチューンングが適当でいいといっているのではありません。
基本的には開放弦で、カポを使う時はカポを付けた状態で、正確にチューニングすることが大切です。

ですが押弦の仕方一つで音程はすぐに数ヘルツ変化し、それを利用したのがチョーキングという技法です。
この様に、ギターはゆらぎ感のある楽器なのです。そしてそのゆらぎ感がギターの心地よさに繋がっているともいえます。

それを理解していないと、単にチューナーで示される値だけを見てダメなギターだと決めつけてしまうかも知れません。
また、その事を変に吹き込まれれば、たちまち自分のギターに自身が持てなくなります。
もちろんひどく音程がズレるギターはメンテナンスも必要ですが、ある程度のズレはフレットを用いて音程を作るギターという楽器の宿命だといえます。

大抵の方は開放弦でチューンングを合わせるだけですし、この事について書かれているギター教本もほとんどありません。
なので一生気がつかないで過ごす事も珍しくありません。

まさに知らぬが仏、かも知れませんが、分かっている人は分かっていますし、ちゃんと理解している方はそれを吹聴したりもしません。
楽器屋さんならこんな事は百も承知ですが、立場的にはなおさら話しづらい事なのかもしれませんね。

数年前から動画投稿しています。よろしければtokyo/wp-content/uploads/1100YouTubeMZ.gif”>も覗いてやって下さい。