ピックアップはギターの録音を楽にする

tokyo/wp-content/uploads/1000mura-icon.gif” width=”80″ height=”80″>皆さん、こんにちは、メロウです。

前回はギターの録音にはパソコンが最適だという話をしたのですが、まだ具体的な接続方法などは紹介していません。
なので、ひとつ試しにやってみるか、と思われる方向けに、導入の概要など説明させて頂こうと思うのですが、その前に・・・

tokyo/wp-content/uploads/1904endpin-jack.jpg”>本来、アコギとはアコースティック・ギターの略ですから、一般的なピアノやバイアオリンと同じように音響的な出力しか持っていません。
当然、こうした電気的な出力系統を持たない楽器や、自分の歌声を録音するのなら、音を拾うための選択肢はほぼマイクに限られます。

同じギターでもエレキギターはもちろん、エレアコやエレガットなど、最初から電気的な出力系統を備えているギターもありますが、それらとアコギは明確に区別されていました。
それがいつの頃からか、アコースティック・ギターでもピックアップを制作の段階から組み込んだり、後からピックアップを取り付けるのもごく一般的になってきました。

初期の頃のアコギのピックアップは、主にコンサート等での音量を求めることから取り付けられていたと思うのですが、ソロギターというジャンルが確立されてからは、ピックアップからの出力を加工した、生ギターでは出しえない幻想的な音色が注目を集め、ピックアップ加工に加速度がついたのかも知れません。

それはともかく、私は最初に買ってもらったのがクラシックギターで、その後に使ってきたギターもどれもが純粋な生ギターでした。
後にサイレントギターを購入した時、その生音のしょぼさに愕然としたくらいで、私にとっては生ギターが当たり前だったのです。

現在メインで使っているS-92IIIももちろんピックアップを内蔵していない生ギターでしたし、購入時からその音色には満足していました。
それがある時、自身でピックアップを取り付けてから、今ではピックアップなしの環境は考えられなくなっています。

tokyo/wp-content/uploads/1904guiter-inner.jpg”>生ギターにあとづけでピックアップを取り付けるのを嫌う方はたくさんいます。高価なギターやクラシックギターならなおさらでしょう。
実際、ピックアップ加工することによって、間違いなく生ギターの音色は変化します。

ギターにはサウンドホールという大きな穴が空いているのだから、ピックアップ用に1cm程度の穴を空けてもそれほど影響はないだろう、とタカをくくっていたのですが、たとえ1cm程とはいえ新たな空気の抜け道ができると、ギター内部の音の跳ね返りは随分違った形になるようです。

写真はまるで天井裏の様なギター内部の様子です。こうして見ると、それなりの影響が出るのもうなずける気がします。

単に穴が空いただけでなく、木材としての強度も下がり、サウンドホールから吐き出される音の圧も下がった印象がありました。
とはいえ、加工前と加工後の音を同時に聴き比べることはできませんから、思い込みだけで実際にはそれほど大きな差はなかったのかも知れませんが・・・

ただ、加工してみて間違いなく言えるのは、録音するという意味では、ギターはピックアップがあったほうが断然使い勝手がよくなる、という事実です。

もちろん生音が素晴らしいギターであれば、その音をマイクで拾うのがベストだと思います。
音を加工するにしても、マイクで拾ってから加工することは容易ですから、あえてピックアップをつける理由にはなりません。

しかし、ピックアップなしで生ギターの音を録音するには、様々な条件が必要になるように思うのです。

まず生音が素晴らしいギターであるのは当然としても、弦の状態がはっきりと出ますから、へたった弦では録音する気にもならないのが辛いところです。
それには目をつむったとしても、マイクはギター以外の音も拾ってしまいますから、録音時に静かな環境を作るのが大変なことが一番やっかいです。

その上マイクのセッティングが面倒で、マイク自体の性能や、ちょっとした向きの違いで音のイメージは変わってしまいます。
マイクスタンドやマイクアームといった補助機材が必要になるのも面倒ですし、最終的に動画に録画する時にも、マイクが映り込むのはあまり美しいとはいえず、アングルによっては被写体を隠してしまいます。

tokyo/wp-content/uploads/1904mic-blind1.jpg”> tokyo/wp-content/uploads/1904mic-blind2.jpg”>
好みの問題とはいえ、動画でこういう状況は出来れば避けたい、と思うのですが・・・

そうした苦労や不具合を厭わないならば、やはり生ギターは生ギターとして、生音をマイクで録音するのが最良だと思います。
ですが、できるだけ面倒な事は避け、純粋にギターを弾く事を楽しみたい私には、やはりピックアップはあったほうが便利だと思う次第なのです。

「ものぐさ」なのがいけないのだとは思いますが、普段の練習でも録音する事の多い私は、ピックアップからの録音の手軽さを覚えた後は、もうマイクを使おうという気にはなれません。
将来、音響効果の優れた防音室でも手に入れられれば心境も変わるのかも知れませんが・・・

どちらにせよ、パソコンに取り込んだ信号を録音したり加工したりする方法は同じですから、差し当たっての問題というわけではありませんし、あえてピックアップ加工を薦めているわけでもありません。

一言にピックアップといっても、いくつもの方式があり、取付ける機種によって出力される音色は全く違った印象になります。
出力サンプルなどは聴くことが出来ても、実際に取り付けてみないと分からない事もたくさんあります。
また、最後は好みの問題なので、どれが良いという判断もできません。

要するに、マイク録音が前提ですが、使い勝手を考えればピックアップという選択肢もありますよ、というだけの事で、私の使っているピックアップや加工方法などは別の機会にでご紹介できればと思っています。
ということで、次回はパソコンでの録音の方法を具体的にご紹介する予定です。

数年前から動画投稿しています。よろしければtokyo/wp-content/uploads/1100YouTubeMZ.gif”>も覗いてやって下さい。